藤巻亮太のレミオロメンセルフカバーアルバム「RYOTA FUJIMAKI Acoustic Recordings 2000-2010」が最高だった件
レミオロメンのボーカル、藤巻亮太さんがセルフカバーアルバムを発売したらしい。
レミオロメンは私の青春時代を彩ってくれたスリーピースバンドだ。「3月9日」「粉雪」が代表曲。でも私がレミオロメンで好きなのはそういう曲じゃない。もっとあたたかくて、道端に咲いているタンポポの花のような、ささやかであたたかい、幸福な曲たち。今回のアルバムは、そんな私が大好きな曲たちがたっぷり詰まっていた!
藤巻さん、ありがとう!
せっかくなので、アルバム「RYOTA FUJIMAKI Acoustic Recordings 2000-2010」を聴きながら読んでもらいたい。
RYOTA FUJIMAKI acoustic recordings
「ビールとプリン」が今も昔も生活の理想
高校生の頃、レミオロメンのファーストアルバム「朝顔」に収録されている楽曲、「ビールとプリン」が好きだった。ありふれた日常の中のしあわせないさかいを、私も将来誰かとくり広げたりするのだろうか、そんなことを思いながら聴いていた。
30歳も手前になった今、実際はビールとプリンじゃなくて、コンビニでチョコレートを買いあさる、チョコレートジャンキーと一緒に暮らしている。冷蔵庫の片隅に、山のように積まれているチョコレートを見て笑う日常は、レミオロメンの詩のように楽しくってあたたかい。私のしあわせの価値観は、10代の頃から変わっていないようだ。
美しい情景と感傷と迷いが交差する「春景色」
軽やかなテンポに乗せられて、流れるように通り過ぎる光や季節や昼夜の情景が、美しくて心地よい。それなのにサビに入ると突然の虚無。その移り変わりは、日常の中で突然ふっと襲ってくるような、小さな不安になんだか似てる。そのエモがたまらなく好きなんだよね。
「重ねた強がりが首に巻きつくから」
ってフレーズは神だと思う。そういう時、ありませんか?